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ADAM S2V徹底レビュー!プロが唸るモニタースピーカーの実力について、詳しく見ていきましょう。
今回は、DTM環境をグレードアップしたい方、より正確なモニタリング環境を求めている方にぜひ知っていただきたい、ADAM Audioのモニタースピーカー「S2V」を徹底的にレビューします。
長年プロの現場で愛用されてきたADAM Audio。その中でもSシリーズは、フラッグシップモデルとして、多くのエンジニアやプロデューサーから高い評価を得ています。
S2Vは、そのSシリーズの中でも比較的小型のモデルでありながら、驚くほどの解像度と正確な音像定位を実現している点が魅力です。
「自宅のDTM環境をレベルアップしたいけど、大型スピーカーはちょっと…」
そんな風に考えている方にこそ、S2Vは最適な選択肢となるかもしれません。
この記事では、S2Vのスペックや特徴、実際に使用してみた感想、そして他のモニタースピーカーとの比較を通して、その実力に迫ります。
ぜひ最後まで読んで、あなたのモニタリング環境構築の参考にしてください。
まずは、ADAM S2Vの主なスペックを見ていきましょう。
- ウーファー:7インチ Extended Linear Excursion (ELE) ウーファー
- ツイーター:S-ART ツイーター (ADAM Audio独自の技術)
- 周波数特性:35Hz – 50kHz
- 最大SPL:>120dB SPL (1m/ペア)
- アンプ出力:LF 200W (RMS)、HF 50W (RMS)
- 入力端子:XLR (バランス)、RCA (アンバランス)
- サイズ:347 mm x 222 mm x 338 mm
- 重量:11.3 kg
これらのスペックから、S2Vはコンパクトながらもパワフルで、幅広い周波数帯域をカバーできることがわかります。特に注目すべきは、ADAM Audio独自のS-ARTツイーターです。
このツイーターは、非常に繊細でクリアな高域を再生することができ、音の細部まで正確にモニタリングすることが可能です。
では、実際にS2Vを使用してみた感想を詳しくご紹介します。
第一印象:想像以上の解像度と音像定位
最初に音を出したとき、その解像度の高さに驚きました。今まで聞こえなかった音の細部までクリアに聴こえてきます。
例えば、リバーブのテールのニュアンスや、楽器のわずかなピッキングノイズなど、今まで意識していなかった音の情報が鮮明に聴こえるようになりました。
また、音像定位も非常に正確です。各楽器の配置が明確に把握でき、奥行き感も感じられます。これにより、ミックスの際に各楽器の配置や音量バランスを正確に調整することができます。
低域の再現性:タイトで正確
S2Vの低域は、タイトで正確です。
必要以上にブーミーになることもなく、しっかりと芯のある低音を再現してくれます。
これにより、ベースやキックドラムの音程やバランスを正確にモニタリングすることができます。
特に、EDMやヒップホップなどの低音を重視する音楽制作には、S2Vの正確な低域表現は非常に役立つでしょう。
高域の再現性:クリアで自然
S-ARTツイーターによる高域の再現性は、非常にクリアで自然です。
耳に刺さるような嫌な高域ではなく、どこまでも伸びやかで繊細な高域を再現してくれます。
これにより、ボーカルの息遣いや、ハイハットの繊細なニュアンスなど、高域の細部まで正確にモニタリングすることができます。
ミックス時に高域のEQ処理を施す際にも、S2Vの正確な高域表現は非常に役立ちます。
ミックス・マスタリングでの使用感
S2Vを実際にミックスやマスタリングで使用してみて感じたのは、その正確さゆえに、シビアなモニタリングが可能になるということです。
今までごまかせていた音の粗さや、EQの不自然さなどが、S2Vでははっきりと聴こえてきます。
そのため、S2Vでミックスやマスタリングを行う際には、より丁寧に、より正確に音作りを行う必要があります。
しかし、その分、完成した楽曲のクオリティは確実に向上します。
S2Vで丁寧に作り込んだ楽曲は、他の環境で再生しても、バランスが崩れることが少なく、安定したサウンドを提供することができます。
他のモニタースピーカーとの比較
S2Vは、他のモニタースピーカーと比較してどのような点が優れているのでしょうか?
ここでは、S2Vとよく比較されることの多い、YAMAHA HS8やGenelec 8030Cと比較してみましょう。
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YAMAHA HS8: HS8は、コストパフォーマンスに優れたモニタースピーカーとして人気があります。S2Vと比較すると、価格帯はHS8の方が安価です。音質面では、HS8は比較的フラットな特性を持っていますが、S2Vの方が解像度が高く、音像定位もより正確です。
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Genelec 8030C: 8030Cは、コンパクトながらも優れた音質を持つモニタースピーカーとして定評があります。S2Vと比較すると、8030Cはより小型で、設置場所を選びません。音質面では、8030Cも十分に解像度が高いですが、S2Vの方がよりパワフルで、低域の再現性も優れています。
これらの比較から、S2Vは価格帯としてはやや高めですが、その分、解像度、音像定位、低域の再現性など、音質面で優れた性能を発揮することがわかります。
S2Vのメリット・デメリット
最後に、S2Vのメリットとデメリットをまとめてみましょう。
メリット:
- 非常に高い解像度と正確な音像定位
- タイトで正確な低域
- クリアで自然な高域
- ミックス・マスタリングに最適
- プロの現場でも使用されている信頼性
デメリット:
- 価格帯が高め
- シビアなモニタリング環境が必要
- 小型スピーカーと比較するとサイズが大きい
S2Vは、価格は高めですが、それに見合うだけの価値があるモニタースピーカーです。
もしあなたが、自宅のDTM環境を本気でレベルアップしたいと考えているなら、S2Vは間違いなくおすすめできる選択肢です。
ぜひ一度、S2Vのサウンドを体験してみてください。その圧倒的な実力に、きっと驚くはずです。
今回のレビューが、あなたのモニタースピーカー選びの参考になれば幸いです。
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